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原分古墳と西一号墳の共通性

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マニアックな地元ネタの古墳について。といっても世界遺産に登録間近な百舌鳥・古市古墳群ではなく、”原分古墳”・伊豆半島世界ユネスコジオパークの一ジオポイントについて。

古墳がジオパーク?   ・・・石棺が沼津市江之浦産の白色凝灰岩(伊豆石、海底火山時代の火山噴出物)で造られ、当時の地域交流が判ること、石室の天井石や閉塞石など全て(富士山からの)地元玄武岩を活用していたことがあげられると思います。

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古墳脇の説明版・採石場跡には、静岡市の賎機山古墳などの石棺も伊豆石が使われていたと。

駿河湾を横断したり、狩野川を遡上して運ぶ、あるいは総重量20トンほどの玄武岩を(人力で)運ぶ・・・当時では大変な労力! 被葬者の権勢が推測されます。

ところで

肝心の原分古墳の石棺は一部しか残存せず、代わりに下土狩西一号墳の刳抜式石棺が古墳脇に設置されています。

ただ、廃滅した下土狩西一号墳についての詳細な説明はありませんので、資料1の内容を表にまとめてみました。

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築造時期、墳丘規模、石室、石棺、釘付木棺、副葬品等の類似点により、被葬者の経済力、職掌や地域社会の役割等に共通点が見られるとのことでした。     

原分古墳の被葬者は、金銅装馬具、装飾太刀などからは畿内中枢部とかかわり、鉄製馬具、二円孔鍔付太刀、金銅製飾り弓の面では東日本ともかかわりのある人物ということのようです。

その副葬品、原分古墳は静岡県埋蔵文化財センター、西一号墳は長泉町文化財展示館で見ること可能。

最後は、原分古墳の墳丘上から富士山方面の写真。移設前の古墳位置は、線路下を通すバイパス道路の工事が進行中です。

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資料1:静岡県埋蔵文化財調査研究所調査報告 第184集、”原分古墳” 調査報告編

これから、小学生ジオ講座のお手伝いに出かけます。

[E:#x2601]ご訪問、ありがとうございました[E:#x1F603]

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